現地には1時半に到着。
近くの道の駅で寝るも、車の出入りの音、ドアの開ける音、トラックのアイドリング音に阻まれまともに寝ることもできませんでした。
道の駅もここまでうるさいと、寝る場所としては機能しません。
とりあえずベニヒカゲが飛び回りそうなポイントを探しに、前日の豪雨による水滴に濡れた草を踏みながら向かう。
大して山を登らないでもポイントだけど、こういうときは防水性・機動性の優れた登山靴が大活躍します。
1日目
やがて雲が少し切れて地表に陽光が届くと、チラチラと小さな蝶影が現れました。
今回の目的種の内の1つ、ベニヒカゲです。
ベニヒカゲ Erebia niphonica
群馬県嬬恋村
まともに撮影するのは初めてですが、8月の信州の高山帯では特に珍しい種でもなく、おびただしい数の群飛を見ることができます。
色彩変異が大きいのでついつい色んな個体を撮りたくなり、気づくとシャッターを押しまくっています。
残りの写真は後ほど。
ヒョウモンチョウ Brenthis daphne
群馬県嬬恋村
ボロボロですが、ヒョウモンチョウとオオチャバネセセリもいました。
スジグロシロチョウ Pieris melete
群馬県嬬恋村
予定より早く切り上げて、近くの湿原を見に行くことにしました。
その途中で、キオンやヒヨドリバナ、ヤナギランが咲き乱れる場所があり、様々な蝶が訪花していました。
クジャクチョウ Inachis io
長野県東御市
新鮮な個体は久しぶりに見ましたが、やはり心を奪われるほど美しい。
アサギマダラ Parantica sita
長野県東御市
アサギマダラも数多く見られたが、クジャクチョウばかり感けてしまいあんまりいい写真が撮ってませんでした。
クロヒカゲ Lethe diana
長野県東御市
ベニヒカゲ Erebia niphonica
長野県東御市
明るい場所ではベニヒカゲも数頭いました。
キアゲハ Papilio machaon
長野県東御市
色々撮れて満足してしまい、この先の湿原のほうがもっとすごかったことをこの時は知る由もありませんでした。
湿原到着。
早速マツムシソウに訪れるクジャクチョウに遭遇です。
クジャクチョウ Inachis io
長野県東御市
そして圧巻だったのはこいつでした。
ベニヒカゲ Erebia niphonica
長野県東御市
なんと言うかベニヒカゲパラダイス状態でした。
咲き乱れるマツムシソウとアザミ、そのほとんどにベニヒカゲか乗っかっていました。
1輪の花に3,4頭群がっていることもありました。
そして何箇所か見られた吸水・吸汁集団を構成する個体数は多いところでは10以上にも上りました。
あまりの普通種な状態にあきれてしまいます。
ギンボシヒョウモン Speyeria aglaja
長野県東御市
この時期にも関わらず、比較的きれいなギンボシヒョウモンもいました。
ウラギンヒョウモン Fabriciana adippe
長野県東御市
そっくりさんのウラギンヒョウモンもそこそこきれいでした。
ヒョウモンチョウ Brenthis daphne
長野県東御市
ヒョウモンチョウもいましたが、やはりコイツはボロばかりです。
シータテハ Polygonia c-album
長野県東御市
忘れかけてましたが、コイツも8月発生なんですよね。
撮れてよかったー
キベリタテハ Nymphalis antiopa
長野県東御市
今回撮りたいなと思っていたチョウです。
数頭見かけましたが、全然とまってくれず、撮れたのはこの程度です。
来年再チャレンジしたいです。
クロヒカゲ Lethe diana
長野県東御市
アサギマダラ Parantica sita
長野県東御市
11時ごろに切り上げて、次は今旅のもう1つの目的種種、ゴマシジミを狙いに行きます。
このポイントは去年訪れて大失敗したポイント。
ワレモコウの咲く場所だけ押さえていたので、そこをもう一度調べることにしました。
淡い希望の、駄目元捜索です。
イチモンジセセリ Parnara guttata
長野県松本市
とりあえずイチモンジセセリを撮影しながらワレモコウを見て回りますが、ワレモコウの上にはアキアカネしかいません。
ワレモコウ群の終わりに差し掛かるにつれ、これは駄目かも…と頭をよぎり始めた瞬間、ワレモコウの上にちょんとシジミチョウが乗っています。
その個体は小さく、ゴマシジミはオオゴマシジミほどのサイズがあるもんだと思っていたので、ヤマトシジミかなと一瞬思いました。
そして近づいて確認してみると…
ゴマシジミ Maculinea teleius
長野県松本市
いたー!初めて見ました!
去年の失敗もあって、感動も一入です。
1匹目の確認後、短い間に数頭見ることができました。
どうやらゴマシジミの活動時間に差し掛かったようです。
最初見た個体はかなり小さかったのですが、大きな個体もいました。
やはり想像通りワレモコウの花穂ばかりとまります。
メスは産卵も行っていました。
翅表も撮りたかったですが、開いてはくれませんでした。
足場もよくなくて飛翔写真も撮れず。
翅表は来年以降のの課題です。
モンキチョウ Colias erate
長野県松本市
普段はまったく翅を開かないモンキチョウも、メスはある条件になると開きます。
それは交尾拒否時です。
オスが去った後も数秒翅を開いたままのときがあるので、その瞬間がシャッターチャンスです。
ウラギンヒョウモン Fabriciana adippe
長野県松本市
1時間足らずでゴマシジミを見なくなったので、別のポイントを訪れましたが、もうゴマシジミを見ることができませんでした。
活動時間は短いようです。
キマダラモドキ Kirinia fentoni
長野県松本市
本州で見るのは初めてです。
残念ながら下りてきてくれず、遠くからの証拠写真程度です。
クジャクチョウ Inachis io
長野県松本市
ここでもクジャクチョウが。
食草でもない場所で終齢幼虫もいました。
ウラナミシジミLampides boeticus
長野県松本市
何だか飛び方がゴマと似ているような。
ゴマか!?と思って追いかけるとウラナミシジミだったりしたことが何度か。
まだまだ修行不足か…。
ベニヒカゲとゴマシジミ、今回の目的種は1日目にしてあっさり撮れてしまいました。
明日は気軽に開田高原散策を楽しむことにします。
その他・残りの写真
ベニヒカゲ Erebia niphonica
群馬県嬬恋村
アキアカネ Sympetrum frequens
長野県松本市